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節電のつもりが逆効果?エアコン暖房の風量「弱」で暖まりが約40分遅れ、消費電力量は約60%増加とパナソニックが検証

節電のつもりが逆効果?エアコン暖房の風量「弱」で暖まりが約40分遅れ、消費電力量は約60%増加とパナソニックが検証

「家計に余裕がない」67%、今冬は暖房をガマンしたい人が56%

電気代や物価の上昇が続くなか、この冬は暖房を控えようと考える人が増えています。パナソニック株式会社は、エアコンを所有している20~60代の男女を対象に今冬の暖房利用意向を調査しました。あわせて、暖房運転時の風量設定やフィルターの汚れが暖まり方や消費電力量にどう影響するかも検証しています。主な調査結果は次のとおりです。

  • 今夏の電気代が想定より高かった:53%(「かなり高かった」18%、「やや高かった」35%)
  • 電気料金の値上げに負担を感じる:81%(「強く感じる」38%、「やや感じる」43%)
  • 食品や日用品を含む値上げに不安を感じる:90%(「強く感じる」51%、「やや感じる」39%)
  • 家計に余裕がない:67%(「かなり余裕がない」26%、「やや余裕がない」41%)
  • 今年の冬は節約のため暖房の利用をガマンしようと思う:56%(「強く思う」17%、「やや思う」39%)
  • 昨冬に暖房利用をガマンした:47%(「かなりガマンした」13%、「ややガマンした」34%)

暖房をガマンすると答えた人に、使用を控える予定の暖房器具を聞いたところ、最も多かったのは「エアコン」の60%でした。「電気ストーブ」が20%、「電気カーペット」と「石油ストーブ」がそれぞれ18%で続いています。

冬のエアコン節電のために実践していることでは、「設定温度を低くする」が36%で最多でした。2位以下は「厚着をする」31%、「エアコンを極力使用しない」27%、「スイッチをオンオフする頻度を気をつけている」21%です。一方、「エアコンフィルターの掃除をする」は17%、「風量を自動に設定する」は15%、「サーキュレーターや扇風機を併用し暖かい空気を循環させる」は11%でした。エアコンの効率を上げながら節電する方法を取り入れている人は、比較的少ない結果となっています。

節電のつもりが逆効果?エアコン暖房の風量「弱」で暖まりが約40分遅れ、消費電力量は約60%増加とパナソニックが検証

冷房より暖房のほうが電気代は高くなりやすい

パナソニック エアーマイスターの福田 風子さんによると、エアコンの電力消費が最も大きいのは、運転を始めてから設定温度に届くまでの間です。外気温と設定温度の差が大きいほど消費電力は増えます。冬は温度差が大きい日が多いことに加え、同じ温度差でも冷やすより暖めるほうが電力を使います。そのため、暖房運転のほうが電気代は高くなる傾向があるそうです。

一方で、世界保健機関(WHO)は冬場の室温を18℃以上に保つことが望ましいとしています。特に高齢者や小さな子どもは、寒さで体に負担がかかりやすいとされています。2025年2月のエオリアユーザーデータでは、冬にエアコンを使っていない場合の全国平均室温は16.6℃で、18℃未満の世帯は57%でした。暖房を使った場合、全国平均室温は21.6℃まで上がっています。地域別では、北陸・甲信越・中国でエアコン未使用時の室温が14℃台にとどまる一方、暖房を使うと21℃前後まで改善していました。福田さんは、室温が18℃を下回らないよう暖房を適切に使いながら節電術を意識することで、省エネと快適性を両立できると説明しています。

節電のつもりが逆効果?エアコン暖房の風量「弱」で暖まりが約40分遅れ、消費電力量は約60%増加とパナソニックが検証

フィルター汚れと風量「弱」で消費電力量はどう変わる?

検証は、パナソニックの環境試験室(約14畳)で行われました。外気温2℃、設定温度23℃で「CS-X406D2」を暖房運転し、平均室温が2℃から20℃に達するまでの時間と消費電力量を、次の3つの条件で比べています。

  • ①きれいなフィルター+風量「自動」
  • ②1年相当の汚れが付着したフィルター+風量「自動」
  • ③きれいなフィルター+風量「弱」

同じ風量「自動」でも、汚れたフィルターの②は①と比べて風量が約9%下がり、室温20℃に届くまでに約1.3分長くかかりました。消費電力量も約10%増えています。さらに風量を「弱」にした③では、①より風量が大きく下がり、室温20℃への到達が約40分遅れました。消費電力量も約60%増え、「弱運転のほうが節電になる」というイメージとは異なる結果になりました。また、暖かい空気は天井付近にたまりやすく、風量が足りないと暖気が足元まで十分に届かず、足元付近の温度にも差が出ることが確認されています。

暖房で省エネするポイントは、運転開始時にできるだけ早く設定温度まで到達させることです。そのためには十分な風量を確保することが大切で、フィルターの定期的なお手入れや風量「自動」の活用が、節電と快適性の両立につながるとしています。特に、暖房開始時から風量を「弱」にすると、設定温度への到達時間、消費電力量、足元の暖かさのいずれにも影響するため注意が必要です。パナソニックが紹介する「冬のエアコン節電術6選」では、「エアコンの掃除をこまめに行う」「風量は自動に設定する」「設定温度は上げすぎない」の3つが、節電効果を高めるうえで特に重要なポイントとして挙げられています。

節電のつもりが逆効果?エアコン暖房の風量「弱」で暖まりが約40分遅れ、消費電力量は約60%増加とパナソニックが検証

解説者と調査の概要

解説を担当した福田 風子さんは、パナソニック株式会社 空質空調社のエアーマイスターです。自宅に異なる4機種のエアコンを設置して機能や風の違いを感じ分けたり、スマホで家中のエアコンを遠隔操作したりしているそうです。ときにはカビの発生したエアコンを自ら入手・分解して調べるなど、担当の枠を超えたちょっとしたエアコンマニアだといいます。調査は「2026年 今冬のエアコン利用意向と節電に関する実態調査」として、2026年10月1日~10月8日に全国でインターネット調査(協力:ジャストシステム)で実施されました。対象はエアコンを所有している20~60代の男女で、有効回答は553名(男性:293名、女性:260名)です(パナソニック「エオリア」調べ)。

出典:パナソニック株式会社

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