新入社員の働きがい、上司のフィードバックがカギ!現場配属後の「ネガティブ・フィードバック」が成長を促す?
ワーク・エンゲイジメントって何?
「ワーク・エンゲイジメント」という言葉、聞いたことがありますか?これは、仕事に対して「活力がみなぎる!」「熱意を持って取り組める!」「夢中になれる!」といった、ポジティブで充実した心理状態のこと。これが高いと、仕事のパフォーマンスも上がり、離職率も低くなる傾向があると言われています。
新入社員の働きがい、上司のフィードバックが鍵!
人手不足が深刻化する中で、新入社員の早期離職を防ぐことは、多くの企業にとって大きな課題となっています。そこで注目されたのが、このワーク・エンゲイジメントの向上。特に、上司からのフィードバックが新入社員の働きがいを高める上で、どのような役割を果たすのかが詳しく分析されました。
今回の研究では、新入社員が「仕事から求められる要件」と「自分の能力」がどれくらい合っているかという「D-A fit(demands-abilities fit)」という考え方に注目。フィードバックがこのD-A fitを通じて、ワーク・エンゲイジメントにどう影響するかを調べています。
研究の概要
この調査は、営業職の新入社員59名を対象に、入社直後、2ヶ月間の集合研修終了時、そして店舗配属3ヶ月後の3つの時期にわたって行われました。
アンケートでは、上司からの「ポジティブ・フィードバック」(良い点を褒めるなど)と「ネガティブ・フィードバック」(改善点や伸びしろを伝えるなど)の種類や、D-A fit、ワーク・エンゲイジメントの状態を尋ね、その関連性を分析しています。
意外な結果が明らかに!研修中と配属後で異なるフィードバックの効果
分析の結果、新入社員のワーク・エンゲイジメントを高めるプロセスには、入社後の時期によって異なる仕組みがあることがわかりました。

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D-A fitの個人差が増大
入社後、時間が経つにつれて、仕事と自分の能力の適合感(D-A fit)に個人差が大きくなる傾向が見られました。 -
研修期間中のポジティブフィードバック
研修期間中は、上司からのポジティブなフィードバックがD-A fitを高めることと関連していました。この時期は、まず「できること」を認められることが自信につながるのかもしれませんね。 -
配属後のネガティブフィードバックの重要性
そして、特に注目すべきは、店舗配属後です。この時期には、上司からのネガティブ・フィードバックがD-A fitを高めることと関連し、さらにそのD-A fitがワーク・エンゲイジメントとポジティブに関連していることが明らかになりました。

「ネガティブ・フィードバック」と聞くと、ちょっとドキッとするかもしれませんが、ここでいうネガティブ・フィードバックは、ただ叱るということではありません。新入社員の「伸びしろ」を具体的に示し、能力を向上させるために行う、建設的なアドバイスのことなんです。現場に配属されて、いよいよ本格的な仕事が始まる時期だからこそ、具体的な課題や改善点を教えてもらうことが、成長への大きな一歩になるのかもしれませんね。
組織づくりへの3つのヒント
今回の研究結果から、新入社員が活き活きと働く組織を作るために、次の3つのポイントが考えられます。
1. 「能力向上への実感」が大切
フィードバックが直接的に働きがいを高めるのではなく、「フィードバックを通じて自分の能力が上がり、仕事の要求に応えられている!」と実感できることが重要です。ポジティブな面と改善すべき面、両方のフィードバックをバランス良く受けながら、着実に成長していくことが大切なんですね。
2. 「ネガティブ・フィードバック」の価値を見直そう
新入社員に配慮して、つい良いことばかり伝えてしまいがちかもしれません。でも、本当に成長を促すためには、関係性をしっかり築いた上で、課題についても真剣に話し合う「ネガティブ・フィードバック」も必要です。これによって、新入社員は「仕事で必要な能力」と「今の自分の能力」とのギャップを正しく理解し、それを埋めることでD-A fitを獲得し、結果的に高いワーク・エンゲイジメントにつながるでしょう。
3. 「柔軟なキャリア支援」でミスマッチを防ぐ
D-A fitの個人差が大きくなるという結果は、新入社員一人ひとりに合ったキャリア支援が重要であることを示唆しています。もし配属先とのミスマッチが生じた場合でも、他の職種への配置転換なども検討できるような、柔軟な組織体制が、新入社員の早期離職を防ぐ上で望ましいと言えそうです。
研究主任者のメッセージ
今回の研究について、Wevox/R&Dチームの眞鍋一水さんは、次のようにコメントしています。
「この研究は、はじめて仕事に就く新入社員の人たちにとって、新しい環境で力を発揮するためにはどのような関わりが必要かを調べたものです。上司からの2種類のフィードバックに着目して調査・分析した結果、伸びしろを伝えるネガティブ・フィードバックが、仕事に必要な要件との適合感(D-A fit)の変化を通してワーク・エンゲイジメントにつながることがわかりました。ネガティブフィードバックとポジティブフィードバックとのバランスや、上司と部下との人間関係の構築、ネガティブフィードバックの伝え方など考慮すべき点も多いですが、ただ良いことを伝えるだけではなく、伸びしろを話し合うことも大切であるといえます。また、ネガティブフィードバックを行う際には、伝えて終わりではなく『どうすればよいのか』を説明するなど、能力向上につながるアドバイスや助言が求められるでしょう。」
新入社員のみなさんが、安心して、そしていきいきと仕事に取り組める環境が、これからも増えていくといいですね!
株式会社アトラエについて
株式会社アトラエは、「テクノロジーによって人の可能性を拡げる事業を創造していく」という想いを込めた「People Tech事業」を展開しています。
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Green: https://www.green-japan.com/
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Wevox: https://get.wevox.io/
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関連リンク
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産業・組織心理学会 第41回大会: https://www.jaiop.jp/taikai41
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